龍華出産記④
この貴重な体験をきっと忘れないようにもう少し続きます・・・。
2匹を無事出産した龍華。もういきむことはなかった。
参考書によると、全部生まれたら、子猫全員が母親のおっぱいに吸い付く、とのこと。
ご丁寧に、母猫が幸せそうな顔で横たわり、子猫がおなかに並んでいるという
イラストが描かれている。ふむふむ・・・。
ところが、龍華が横たわらない。
前足をついて、丸くなったまま、遠目に子猫を見るか、たまに少しなめてあげるだけ。
子猫は明らかにおっぱいを探して進み続けているのに・・・。
龍華見てる場合じゃないから!
(子猫はこの毛布の壁をお母さんのおなかだと勘違いしてるに違いない)
これはもしや育児放棄なのだろうか・・・。
ネットの詳しいマニュアルでは更に、「子猫がおっぱいを探し当て、吸い付くまでには
けっこう時間がかかる」とも書かれていた。なので、やはり龍華の野生の力を信じて
待ってみるしかないか・・・。
と思ったものの、第一子が生まれてからすでに40分が過ぎていた。
けっこう時間がかかるって具体的には何分ぐらいなんだろう・・・。
後悔はしたくない。
結局私は、龍華をまたも無理やりに横たわらせ、子猫をそぉっとつかみ、
龍華のおなかまで持ってった。
ようやくミルクを飲み始めた子猫達、あ~よかった。。。
それにしても、龍華、なんてぎこちない体勢なんだ(^_^)
その後も「もしや育児放棄?」と思わせる行動が繰り返された。
私が(やっと)席に戻って仕事していると、龍華は子供を置いてけぼりにして
私に擦り寄ってきたかと思えば、膝の上に乗り、勝手に喉をゴロゴロ鳴らしている。
私は子猫が心配で、極力、龍華を突き放すよう心がけたのだけど、
龍華は懲りずに私の膝の上で前足もみもみとかしている。
前足もみもみって赤ちゃん返りの行動じゃなかったっけ~?!
かと思えば、突然「そうだ!私子供産んだんだった!」と思い出したのか
膝から飛び降り(爪全開でね・・・・痛。)、全速力で巣に戻る。
これを半日で5,6回繰り返したと思う。
育児放棄というよりは、分裂症?多重猫格?わかりませんが・・・。
その夜、産箱のために私が用意した立派な(?)箱を、ビニールやら毛布やらで
保温して、オフィス直結のベランダに置いてやった。(夜は犬が来るので)
次の日は土曜日。オフィスでの仕事は月~金。
2日間も来ないで龍華と子猫は大丈夫かなあ・・・・。
感動の余韻と、不安でいっぱいの、忘れられない帰路でした・・・。